群馬大学医学部附属病院 認知症疾患医療センター

tel:027-220-8047 これまでの活動記録

「前橋市内の認知症疾患医療センターと地域包括支援センターとの情報交換会」に参加して

平成25年2月14日、前橋市総合福祉会館にて「前橋市内の認知症疾患医療センターと地域包括支援センターとの情報交換会」が行われました。
この会には市内各地区の包括支援センターのスタッフの皆さんが参加され、日頃の活動状況を報告されました。
前橋市内にある三つの認知症疾患医療センター(群大病院、老年病研究所附属病院、上毛病院)のスタッフも出席され、業務報告とともに活発な意見交換が行われました。
各認知症疾患医療センターの業務報告では、病気の相談、受診希望、福祉サービス利用の問い合わせ・相談が多いのことでした。

地域包括支援センターからの報告では、(1)認知症患者さんが病院を退院し、在宅での生活を始めるにあたって、ケアマネージャーがどのように関わりをもつようにすればよいか?その際に、かかりつけ担当医とはどのように関わっていけばよいかという意見が出されました。(2)認知症疾患の診断が遅れて、治療や介護のタイミングが遅れた患者が見受けられ、改善策はないかとの意見が出されました。
(3)地域包括支援センターとかかりつけ担当医、認知症疾患医療センターがどのように連携していけばよいかとの意見がありました。
(1)については、患者の病状と生活状況(独居、高齢者の二人暮らしなど)により、日常生活に支障がある場合は、ケアマネージャーが生活状況を見たうえで、かかりつけ主治医との連絡を密にして対応を指示してもらうことが重要との意見が出されました。
また判断が困難な場合には、認知症疾患医療センターにも連絡し、専門医の意見を考慮することがよいものと考えられます。
(2)認知症症状があっても、病院・医院に受診できない原因として、認知症と診断されることへの恐れ、プライドが傷つく、今後の生活への不安などが考えられます。
しかしながら、認知症の診断がされず、適切な治療や介護ケアを受けていないためにトラブルが生じる場合もあります。
そのため早期に診断をうけ、治療や介護・ケアを受けておく必要があり、受診機会を円滑にする方法を検討すべきとの意見が出されました。
(3)かかりつけ医、地域包括支援センター(ケアマネージャー)が連絡をとっていくことが重要であるとともに、必要に応じて、認知症疾患医療センターと症例を協議していくことが大切であると考えられました。

以上のことから、かかりつけ医、包括支援センター、認知症疾患医療センターとの普段からの意見交換や情報の共有化が必要であるため、多職種の方々が合同に参加でき、事例を検討できるような機会を作ることが望ましいと結論付けられました。

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