群馬大学医学部附属病院 認知症疾患医療センター

tel:027-220-8047 これまでの活動記録

平成25年11月16日、第14回群大病院認知症疾患医療センター研修会が行われました。


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平成25年11月16日、前橋市大渡町の群馬県公社総合ビルにて第14回群大病院認知症疾患医療センター研修会が行われました。
まず前橋市内にある三つの認知症疾患医療センターの地域拠点型病院から施設ごとの認知症患者さんの事例報告を行いました。
次いで前橋地域包括支援センター中央の中島敦子様からの活動報告、そして群馬県健康福祉部介護高齢課の尾池久美子様からの群馬県認知症診療施策とオレンジプランについてのご講演がありました。

 群大病院の認知症疾患医療センターからは、介護サービスを拒絶していた一人暮らしの認知症患者さんが包括支援の皆さんの努力により、徐々に自らの状態を理解し始め、介護サービスを利用するに至った事例を報告しました。
上毛病院の認知症疾患医療センターからは、やはり一人暮らしの高齢者の認知症患者の事例で、今までの辛い境遇から、幾度も困難を経ながら、ようやく介護サービスを開始でき、徐々に自身の生活を築くことができた事例の報告がありました。
老年病研究所附属病院の認知症疾患医療センターからは、かかりつけ医から認知症専門医の受診までに時間がかかり、また、介護者である自分の子供との折り合いが悪く、うまく支援が受けられませんでしたが、包括支援スタッフの介入で介護サービスを開始できた事例を報告されました。

 前橋地域包括支援センター中央の中島敦子様からは当センターの活動業務の紹介と認知症患者の状況とその対応について紹介がありました。
高齢者数の増加に加え、今回の事例報告のように、一人暮らしの認知症患者の増加が認められ、介護サービスの導入が必要される対象者が増えている実態があり、介護相談、高齢者の自立生活支援、高齢者の権利保護など高齢者にとって暮らしやすい地域作りを目指して活動されていると発表されました。
群馬県健康福祉部介護高齢課の尾池久美子様からは、認知症高齢者の現状と認知症医療を取り巻く課題を説明され、それに対応すべく厚労省からの「認知症施策推進5カ年計画(オレンジプラン)」が作成された経緯と内容を述べられました。
また認知症初期支援チーム設置促進モデル事業についても説明があり、前橋市も指定された14市の一つであることと当活動が開始されたと発表されました。

 認知症医療を取り巻く状況は刻々と変化しており、国や地方自治体もそれに対応すべく新しい政策や活動を打ち出していることがよく分かりました。現状としては、在宅困難な高齢者の数や高齢者のみの世帯が増えており、認知症を発症した場合の地域医療の環境整備が急がれるものと思います。
また診療や介護を受ける機会を逃している可能性がある方々にも早期に対応できるシステムが構築され、有機的に活動されることを切に望む次第です。

 今回の報告会には160名と多くの皆様のご参加があり、包括支援センターのスタッフ、ケアマネージャー、介護士、看護師、医師など認知症医療に関わる多職種の皆様の関心の深さを感じました。
質疑応答も熱心に行われ、活発な議論がなされました。
休日にも関わらず、ご参加いただきました全ての皆様に感謝申し上げます。

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