令和元年9月29日、第26回群馬県認知症疾患医療センター研修会が行われました。
令和元年9月29日、第26回群馬県認知症疾患医療センター研修会が群馬会館にて行われました。群大病院認知症医療センター相談員の片貝保健師が当院での活動報告を行い、院外ならびに外科を含めた院内各科からの相談件数の増加がみられ、認知症高齢者の増加や認知症の関心の高さを反映する発表がありました。また若年性アルツハイマー病の患者をもつ家族において介護負担の偏在が介護者に大きな負担となっているため、福祉サービスの導入を進めている事例を発表しました。館林市の医療法人康生会(社団)つつじメンタルホスピタル知症疾患医療センター長の加藤 隆先生が同センターの認知症診療の報告を行われ、センター活動が着実に進んでいる状況を伝えて頂きました。さらに館林地域の地域情報についても説明があり、会場が大いに盛り上がりました。東京都健康長寿医療センター研究所の福祉と生活ケア研究チーム研究員の涌井智子先生による「超高齢社会における家族介護 ~多様化する介護を支える医療従事者の役割~」の特別講演がありました。日本における人口ピラミッド構造の変化にともない、三世帯介護、嫁介護の減少、未婚の息子、娘による介護が増加しているデータを示され、日本における家族介護のトレンドが変化し、要介護者とその家族が直面する様々な問題を説明されました。家族介護における介護者の受援力には限界があり、また介護のあり方はそれぞれに多様であるため、種々の介護支援の利用により介護者の負担の軽減を図ることで、要介護者のよりより生活が期待できるとまとめられました。今までの研修会会場とは異なりましたが、参加者は173名と大変多く、認知症者、高齢者の家族介護の関心の高さを大いに感じました。